久安寺について
歴史
久安寺は三重県、伊勢・志摩地方にある曹洞宗のお寺です。創立は寺に残る位牌「山庵古仏合掌久安元祖不異龍交上人(裏面)明応七年六月六日御入滅」から、1498年(明応7年)に没した不異龍交上人だとわかりますが、その頃の宗旨ははっきりとしていません。
曹洞宗としての開創は、1692年(元禄5年)。僧の鶴翁龍渚が現在の場所に寺を建て、その師である津市栄町の四天王寺一八悟渓養頓を迎えて開山。このことから四天王寺を本寺とした。位牌「当寺建立シ住鶴翁龍渚和尚(裏面)元禄七申戌年極月十四日」が残されています。
正面間口方向に3室、奥行方向に2室に区切られた間取りの「六間取り方丈形」で曹洞宗の基本的な型となっています。6間の中央奥に本尊が祭られ、町内の曹洞宗の寺院の中では最も古い建物。1725年(享保10年)の銘がある鬼瓦の破片があり、のきが大きく出た「せがい造り」であることから、もとは茅葺きであったがこの頃瓦葺きにしたと言われています。
1936年に大修理を行い、向拝を増築いたしました。背面本堂には江戸時代初期の聖観音坐像を本尊に祭っており、山門は、老朽化のため20年ほど前に再建。また、境内西に鎮守社として江戸時代末期に歓請した正一位の稲荷堂がございます。
寺院
文化財
町の文化財に指定されている木造獅子頭は、室町時代末期のものであり、元は、同町北藤原の神主寺に納められていたもので、畠田神社祭礼の時に使われていると言われていたそうです。
高さ約23センチ、幅約28センチ、奥行35センチのヒノキ一本造の漆塗りで室町時代の特色を伝えています。現在は使用することはなく、寺宝として大切に保存されています。
毎月第一日曜日、第三土曜日の19:30〜1時間程度本堂にて坐禅会を開催しております。詳細は住職よりお伝えさせていただきますので参加を希望されるお客様は久安寺までお問い合わせください。
TEL:0596-55-3371